男、50、感ずること。

In the Valley of Elah　告発のとき
2004年11月1日、元軍警察のハンク・ディアフィールドのもとに、軍に所属する息子のマイクが行方不明だとの連絡が入る。軍人一家に生まれ、イラク戦争から帰還したばかりのマイクに限って無断離隊などあり得ないと確信するハンク。不安に駆られた彼は、息子の行方を捜すため基地のあるフォート・ラッドへ向かう。同じ隊の仲間に話を聞いても事情はさっぱり分からず、念のため地元警察にも相談してはみたものの、まともに取り上げてはもらえず途方に暮れる。そんな中、女性刑事エミリー・サンダースの協力を得て捜索を続けるハンクだったが、その矢先、マイクの焼死体が発見されたとの報せが届く。悲しみを乗り越え、真相究明のためエミリーと共に事件の捜査に乗り出すハンクだったが…。


トミー･リー･ジョーンズさん　イイですねぇこの人　
いま缶コーヒーのＣＭでもトボけた感じの宇宙人をすんなりさりげなく演じ
日本でもおなじみですが、（笑）
この映画のような社会派サスペンスモノもサッとなんの違和感もなくやってのける。
はじめて彼観た時は、悪役でしたのであの顔は悪役だな（失礼）・・と思いましたが
いまじゃもう　完全なる主役　
前観た「ノーカントリー」では他の出演者がキョーレツ過ぎて、存在感ちょっと薄かったですが

あと相手役のシャーリーズセロンさん。「ハンコック」にも出てますが、今回は地味な刑事役、
とても同一人物に見えません。ただの美人女優ではありません。スゴイ女優さんです。

映画は題名からして法廷モノ？と思いましたが、違いましたね。
もっと広い意味での告発・・・社会に訴える
彼演じる、今はもう現役を引退したひとりの男の息子が軍隊から行方不明になった事から始まる。
彼の父親も軍人。三代そろって軍人一家。そんな息子が黙って軍を脱走するわけ無いと
父親は息子を捜し始めるが、結果は最悪のモノだった。しかしその結果に不審を抱いた彼は・・・
背景にはやはり戦争。イラクとの戦争があり、そのことが彼らを苦しめていた。

ラストシーンで、星条旗を掲げるシーンが出てくるがその星条旗が意味するモノは
映画の中盤でさりげなく語られているが、ラストにおいてズシンと心に響く。
案外、アレが今アメリカがおかれている本心なのかも知れない・・・

原題:In The Valley of ElahのThe Valley of Elahというのは、「エラの谷」の意で旧約聖書の中の話でダビデが古代イスラエルの敵だったペリシテ人の巨人兵士ゴリアテを投石器で倒した場所のことで、映画のなかでもハンクがエミリーの子供に教える形で紹介されているが、その意味するものは、なかなか奥が深い。

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